某友人に薦められてあっさりとハマった森博嗣さんの小説についての批評を試みる第一弾。
森博嗣について少々説明しよう。
名古屋大学大学院の助教授という仕事の傍ら、主に推理小説を執筆しておられるが、助教授の片手間とは思えない驚異的な執筆力を持つ人である。毎月平均2冊以上の小説を刊行しており、一応推理小説家ではあるが、実際そのジャンルは多岐に渡る。
代表的な作品には
S&M(犀川創平&西之園萌絵)シリーズ
V(瀬在丸紅子)シリーズ
「四季」シリーズ
スカイ・クロラ シリーズ
女王シリーズ
そのほか、短編集、エッセイ、写真集、絵本、詩集、もちろん学術書も手がけている。
上記の作品のうち、S&M、V、スカイ・クロラ、女王シリーズ、その他短編集などを持っているが、どうにも私の読む速度よりも作者の執筆速度の方が早いので困っている。
彼の小説は簡単に表現することはできない。非常に難解であることはもちろんだが、非論理的かつ論理的、不条理かつ条理、手のひらから生まれた卵でも、床に落ちれば割れてしまう、そんな印象を受ける作品が多い。
これほどの小説をこれほどの速度で書き続ける森博嗣という存在は、すでに非人間的ですらある。(
HPを見てるとそんな気はしなくなるが)
今回は彼の無数の作品のひとつ『スカイ・クロラ』の三部作について語りたいと思う。
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